好転反応とは

何らかの問題が起きているとき、それを解決しようとしてヒーリングや調律を行うことがあると思うのですが、そうすると一時的に問題が大きくなったりします。

そのことを「好転反応」と呼んだり、「めんげん(瞑眩)」と呼んだりします。

これは東洋医学の用語で、治療の過程で一時的に生じる身体反応のことを指しています。

スピリチュアルな界隈では、この用語を拡大解釈して、ものごとの問題解決を行っていく過程で一時的に問題が大きくなったように見える状態のことをも指します。

私たちが日々生活している中では、誰でも何らかの問題に直面し、それを解決していくということに取り組んでいくものです。

それは小さな問題かも知れませんし、大きな問題の場合もあるでしょう。

どんな問題であっても、必ず原因があります。

問題の原因が発生してから、早いうちにそれに気がついて対処することができれば、問題化する前に解決してしまうことも可能ですが、気が付かなかったり、あるいは気がついていても何もせずに放置しておくと、後になってから大問題となって表面化するということもあります。

健康も同じで、病気の原因が必ずあるわけですが、それを長い間放置しておくと後で大病となって表れたりするわけですね。

でも多くの人は、大問題の手前である程度気がつきます。

例えば、なんだか人生がうまく行っていないように感じる、毎日が楽しくない、仕事が面白くない、生きている意味が見いだせない、人間関係がうまくいかない、パートナーとうまくいかない、どんなに頑張っても収入が増えない...などなど。

健康に関しても、気分が優れない、疲れやすい、精神的に疲れている、心労が多い、体調が悪いが病院へいっても原因がわからない...などなど。


このような、なんか調子が悪いんだけど原因がわからず、どう対処したらよいかわからないという方々が、ヒーラーさんなどの見えない領域を扱う人のところへやって来たりするわけですね。

そこでヒーラーさんは、今その人に必要なエネルギー的な調整を行います。

そうすると、その時点から問題解決のプロセスがはじまるわけですが、この時にめんげん(瞑眩)や好転反応が起きてくるわけです。


例えば体調不良に対するヒーリングの場合は、一時的に体調が悪化したりします。

ものごとに対する問題解決のプロセスの場合は、家の中にあるものが連続して壊れたり、人間関係が大きく変化したり、あるいは突然仕事をクビになったり、突然引っ越ししなければならなくなったりといった事が発生することもあります。


このように好転反応といっても、比較的大きな問題と思われる出来事が発生することもあり、それに驚いてプロセスを中断してしまう人も少なくありません。

「意識をポジティブに保ちましょう!」「宇宙を信じて続けましょう!」などと言ってみたところで、何の励ましにもなりません。

逆に、こんな問題が発生するならヒーリングや調律なんか受けなきゃよかった...と思ってしまう人もいるかも知れません。

どうしてそうなるのかということを知らないと、うっかりヒーリングしてもらってひどい目に合ったと思っても仕方がないのかも知れません。

そこでどうしてそうなるのかというのを、なるべくわかりやすく簡単にお話してみたいと思います。


好転反応の仕組み

まず、下の図を見てください。

好転反応の仕組み1



この図を使って説明しようと思います。


まず、過去のある時点で問題の原因が発生します。

するとそれは時間の経過と共に、少しずつ成長していくわけです。

成長し続けている間、それは、何らかのサインを送ってきます。

例えば、体のある部分が時々痛むとか、不調があるとか、

あるいは、仕事上でちょっとなんか気になることがあるけど、さして大きな問題でもないのでそのままにしていることがあったり、

それまでうまくいっていたものが、なんかちょっと滞っている感じがあったり、

人間関係において、なんかちょっと気になることがあったり、ほんのちょっとの嫌なことがあるんだけど、気にするほどのものでもなかったり、事を荒立てたくなくてそのままにしているものがあったりなど...

どんな問題も、最初はとても小さなものなので、ついつい見過ごしがちです。

しかしそれは時間の経過とともに確実に大きくなって行きます。

そして、未来においては大問題として表面化するわけなのですが、そのときにはすでに手がつけられない状態になっていたり、場合によっては死に直結するような状態だったりするわけですね。


そこで、気づいた時点で対処することになるわけですが、これまでの部分というのはすでに現実として確定しているわけです。

図をみると、現在私がいるところがあるわけですね。

現在よりも過去の部分がすでに確定しています。


そこで今、問題解決をしようとヒーリングしたり調律したりするわけですが、この時に、

これまで積み重ねてきたものが表面化する

ということなのです。


つまり、その問題は今まで水面下に隠れていて、感じてはいたものの表面化はしてこなかった(一部は表面化してたかも知れません)けれども、それに対処しようと取り組んだことで、隠れていたものが一気に全部表面化し、現実化するわけですね。

これが好転反応の正体です。


体調不良の場合は、いままで隠れていた不調の部分まで現実化するわけですから、一時的に体調がもっとひどくなったように感じますし、仕事や人間関係の場合も同様に、隠れていた問題が表面化しますから、そのプロセスで職場をクビになったり、人間関係が悪化して関係を絶ったりということが起きてくるわけですね。

しかしこれは、やがてやってくるかも知れなかった未来の大問題が現実化するよりは、はるかにマシな状況なんですね。


好転反応の仕組み2


誰でもものごとのプロセスは避けられない

私たちはみな、困難な状況にあったり痛みを伴う状況にあると、すぐにでもそれを取り除きたい、癒やされたい、すぐにお金が欲しい、すぐに健康になりたいと思ってしまうのは仕方がありません。

しかしながら、ものごとには全て結果に至るプロセスがあり、それにはそれなりの時間とエネルギーと手間がかかっていますので、解決に向かうにも、ある程度の時間とエネルギーと手間は必要です。

おそらくは、この手間とエネルギーが何をするにもかかっているということが、見えなくなっていることが、ものごとをややこしくしている要因の一つなのかも知れません。


例えば、都会のスーパーに行けば365日、季節に関係なく、あらゆる野菜や果物を購入することができます。

しかし、夏野菜は夏にしか作れませんし、冬野菜は冬にしか作れません。

もし日本が一切の輸入を行っておらず、国内だけで100%自給していたとしたら、多少の貯蔵は可能ですが、鮮度が大事な野菜や果物はその季節にしか手に入りません。

しかし、グローバル化が進んで、世界中のものが手に入るようになると、日本は夏でもオーストラリアは冬ですから、そこで冬野菜を作って輸入すれば、夏でも冬野菜が手に入るわけですが、ここには「輸送、輸入」という労力が加わっているわけですね。

例えば人参も同様です。人参の季節は初夏と冬の年2回ですが、一年を通して入手するには、やはり季節や気温の異なる地域で、時期をずらして栽培して輸入する必要があるわけですね。

私たちはスーパーに行けばいつでも人参を簡単に手に入れることができますが、それを可能にしているのは、国内や海外で季節をずらしながら年中栽培している農家さんたちがいて、その膨大な手間とエネルギーと時間がかかっているからです。

そしてそのコストは価格に含まれており、人参を買う人一人ひとりがそのコストを負担しています。

大量の人参に対してそのコストが分散されているので、人参1本1本は大した金額ではないかも知れませんが、それが365日いつでも手に入る環境を維持するには、実は膨大なコストがかかっているのだということを覚えておく必要があります。


人参畑


それは人参だけではなく、すべてにおいてそうです。

それが見えなくなっていて、なんでもすぐにコンビニエンスに手に入る体験をしていると、問題解決もコンビニエンスで...と思っても仕方がないのかも知れません。

しかし、自分の体の中で起きていることや、自分の日々の生活の中で起きていることは、誰かが勝手にコンビニエンスに対処してくれたりはしません。

自分で手間とエネルギーと時間をかけて取り組まなければならないのです。

見えない世界の問題解決のためにヒーラーさんに頼むにしても、やはりそれ相応の手間とエネルギーがかかります。

問題が小さなうちは、自分でも対処可能でしょうし、ヒーラーさんに頼むにしても大した手間とエネルギーはかからないかも知れません。

しかし、問題が大きくなってしまえば、当然ながらそれ相応の手間とエネルギーがかかります。

その手間とエネルギーを確保できなければ、問題解決も難しくなってしまうのは言うまでもありません。

だからこそ、常日頃から自分の体や心の声に敏感になっておくことが大事なのであり、ちょっとなんか変だと思ったら早めに対処しておくことが大切なのです。


というわけで、なぜ好転反応が起きるのか、おわかりいただけましたでしょうか。

健康上の好転反応の場合は、医療的措置が必要な場合もありますので、その時はちゃんと病院へ行ってくださいね。

それも含めての問題解決ですから。

問題の大きさによって表面化するものは千差万別です。

問題が大きければ、好転反応もある程度大きくなってしまうのは仕方がありません。

どちらにしてもある程度の覚悟は必要です。

今対処するのか、後でもっと大きくなってから対処するのか、ただその違いでしかないということなのです。




各メニューの好転反応の比較図
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※「殆どない」とあるところは、人によっては若干の好転反応が出ることがあります。
※セッションの効果が強いほど、好転反応も大きくなります。